「野良猫」 2007/06/12 (Tue)

闇夜に浮かぶ金色の眼がキレイで
ボクは思わず足を止める

黒い漆黒の闇にとけ込んだ
真っ黒な黒猫

キミも夜の住人なのか

「ツキノナイヨル」 2007/06/08 (Fri)

どんなに気配を隠しても
その匂いまでは消せはせず

そにうごめくは何者ぞ
我が道ふさぐは何者ぞ


　月のない夜のように
　確かに感じるのに見えないモノ


－－私はしっかりと手を握りなおす

「明けゆく空」 2007/06/07 (Thu)

闇の中で目を凝らし
見えないものを見ようとする

浮かんでは消えていく答えたち


つかもうとすればするほど
するりとにげていくそれら

私の手には何も残らない


私はゆっくりと目を閉じる
濃い闇の匂い
押しつぶされそうな黒の気配


　ふと響く鳥の声
　辺りが急に色を帯びてくる
　確実に満たされていく朝の空気

そうだ、明けない夜はない

「真夜中のレシピ」 2007/06/02 (Sat)

空より淡い雲
暗い路地
蛾の舞う電灯
明かりの消えた家

差し込む月の光
真っ黒な海
かすかに光る夜光虫
地上の光

しめった草花
夜の匂い
満天の星空
時折見える流れ星

彩られた夢
堕ちていく星
哀しい祈り
明日への希望

「仮面」 2007/05/31 (Thu)

良い自分を見せたくて
がんばっていると言われたくて
かぶり続けてきた仮面。

もはや、自分の顔がどんな顔だったのか

思い出すことすらできない。