「なきわらい」 2007/05/20 (Sun)

涙もとうにかれはてて

きみの笑顔さえ思い浮かばない

輪になった思考のかけら

乱暴にひきちぎる

痛みにふるえながら

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折り句形式…題名が頭の文字になる

「闇の中で」 2007/05/20 (Sun)

じっと目を凝らす
ここはどこだろう？
何も見えない
何も見えない

手探りで歩いてみても
思い切ってかけだしてみても
そこには何もない
虚無の空間

さまよい続ける
さまよい続ける

自分の心の中を

「きらきら」 2007/05/19 (Sat)

きらり　ひのひかり

きらり　かわのみず

きらり　こもれびのかけら

きらり　はなのうえのつゆ


あちらこちらにみえるちいさな

ひかりのかけらたち

「雨の庭」 2007/05/19 (Sat)

雨が降っている
細かい細かい霧雨

私は部屋の電気を消して
妹と庭を眺める

見慣れた庭は雨にしっとりとぬれて
色を濃くする
別世界のように


目を閉じると

　　雨のにおい

　　雨の気配

部屋に忍び込んでくる
別世界の空気


　カエルのはねる気配
　近づいてくる足音
　聞こえないなき声
　残像が残る花たち


目を開けるとそこはいつもの自分の部屋で
わたしはぱたんと窓を閉じる

「何を見ても」 2007/05/18 (Fri)

青い空を見ても、
赤いリンゴを見ても、
白い雲を見ても、
黄色いバナナを見ても･･･

チャイムの音を聞いても、
目覚まし時計の音を聞いても、
教室の喧噪を聞いても、
小鳥のさえずりをきいても･･･

人混みの中でも、
近所の公園でも、
夜のコンビニでも、
学校の帰り道でも･･･


思い出すのはあなたのことばかり

これはもう一種の病気だ。