きしむ世の中の音 2007/10/10 (Wed)

狂ったオウムの寝言のように
繰り返す音

ざらざらとして
ぎしぎしとして

不快な言葉の羅列に
思わず耳を押さえても
音は消えない

どこからわいてくるのかわからないその音に
今日もおびえる

螺旋 2007/09/06 (Thu)

いったん渦にのみこまれた感情は
行き場をうしなってぐるぐると
頭の中をさまよう

　とめなくては

わかっているのにとめられない
おちていくばかりのスパイラル

　どうすればぬけられるのか

もがいても　もがいても
おちていくばかり

　たすけて　たすけて！！

その叫びさえも渦にのみこまれて
螺旋の中におちていく

万華鏡 2007/08/17 (Fri)

くるりと回すと世界が変わる

めくりめく　光の世界


どこまでいっても

どこまでいっても

それは現（うつつ）から切り離された幻なのに

　目を離すことができない

　ぬけだすことができない

闇の中の華 2007/08/16 (Thu)

闇の中に咲き乱れる花々

その濃い色と

その濃い匂い

目を閉じても　その輪郭は消えず

「喋る花」 2007/06/30 (Sat)

何も考えないように
心にフタをしたまま
急ぐ帰り道

　何もかんがえちゃいけない
　かんがえちゃいけない
　思い出せば涙が出そうだから

通り抜けた風が
吹き飛ばす花びら
その真っ赤な色に
私は思わず空を仰ぐ

木々に咲き乱れる真っ赤な花
目にいたいような赤

　オマエハソレデイイノ？
　ホントウニソレデイイノ？

問いかけられた気がして
目をそらす
そらした目からあふれる涙
きっとあの赤い色のせいだ